パロの目的とセラピー効果

(1) アニマル・セラピー(Animal Therapy)
ペット動物は、古代から、人と一緒に生活してきました。動物とふれあうことで、人は楽しみや安らぎを得ます。その動物を積極的に利用し、人の心の病を治療 したり、予防したり、体のリハビリテーションに役立てる方法が、アニマル・セラピーと呼ばれています。

(2) 人に与える効果
アニマル・セラピーでは、子供からお年寄りまで、様々な人々、様々な環境で良い効果があることが明らかにされています。その効果を3つに分類できます。

(a)心理的効果:人を元気付ける、動機付ける
(b)生理的効果:ストレスを低減する、血圧や脈拍を安定化させる
(c)社会的効果:人々のコミュニケーションの話題を提供し、活性化する

(3) 動物を飼えない理由
アレルギー、人畜感染症、噛み付きや引っ掻きなどの事故などの理由で、本物の動物を病院や福祉施設に導入することが困難です。また、一人暮らしのため、世 話が困難であったり、アパート・マンションでペットの飼育が禁止されていたりする場合があります。

(4) ロボット・セラピー(Robot Therapy)
パロは、本物の動物を飼うことが困難な場所や人々のために、セラピーを目的に1993年から研究開発されました。デイサービスセンター、介護老人保健施 設、特別養護老人ホーム、小児病棟、児童養護施設などで、数多く、長期間に渡る実験を続けることにより、アニマル・セラピーと同じ効果を得られることを確 認しました。例えば、半年間以上、会話も笑顔も無かった子供を元気にしたり、尿検査によってホルモンの増減を調べることにより、ストレスの低減を示したり しました。
同時に、介護者や看護師に関しても、バーンアウト評価(燃え尽き症候群)を行い、心労の低減を明らかにしました。
現在も、国内の様々な施設だけでなく、スウェーデン、イタリア、フランス、アメリカの高齢者向け施設や病院などで、パロによるロボット・セラピーの研究が行われ、数々の良好な効果が示されています。
これらのロボット・セラピーの実験を通して、衛生性、安全性、信頼性、耐久性、メンテナンスの容易性などの観点から、パロの改良を重ね、第8世代がようやく完成しました。
パロとセラピー効果に関するさらに詳しい情報は、下記をご覧ください。

■世界一の癒し効果、アザラシ型ロボット「パロ」、いよいよ実用化(産業技術総合研究所)
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2004/pr20040917_2/
pr20040917_2.html

介護老人保健施設・豊浦でのパロによるロボット・セラピー

介護老人保健施設・豊浦でのパロによるロボット・セラピー

スウェーデン・カロリンスカ病院でのパロによるロボット・セラピー

スウェーデン・カロリンスカ病院でのパロによるロボット・セラピー